甲羅 2017 10 28

 中国共産党を見ていると、
重くて窮屈そうな甲羅(共産党の伝統思考)を着た亀に見えてくる。
 「そんな甲羅は脱いだ方が快適だから脱いじゃいなよ」と何度も勧めるが、
亀は、首を横に振って、こう答える。
「僕は、これを脱いだら亀じゃなくなっちゃうんだ」と。
(引用 津上俊哉氏の著書 「米中経済戦争」の内実を読み解く)

 中国の最高指導部の人事が終わって、
多くのマスコミは、
「習近平氏の一強体制が強まった」と書いていますが、
実態は違うかもしれません。
 急激な社会の変化を受けて、
中国共産党そのものが時代に適合しなくなったが、
崩壊を避けるために、
習近平氏の権威を高めて党の危機を乗り切るという趣旨かもしれません。
 私は、今から10年以上前に、
「ドッグイヤーの時代」ということを書きました。
 犬が1年で7歳も年を取るように、
IT業界は、1年で7年分の進化をする。
 さて、今や、多くの業界がIT技術を導入してしまったために、
多くの業界も、「ドッグイヤーの時代」になってしまった。
 中国の驚異的な「経済発展」を考えれば、
さすがに、「中国共産党」という名称は古いでしょう。
とりあえず、党名の変更が生き延びる秘訣です。
この20年間で、世界で最も「資本主義」を発展させたのは、中国でした。

ブロックチェーンの仕事 2017 10 8

書名 ブロックチェーン入門
著者 森川 夢佑斗  ベスト新書

 世の中、AIコンピューターの出現で、
仕事が奪われると言っていますが、
その前に、ブロックチェーンの出現で、
多くの仕事がなくなるかもしれません。
 経済評論家の高橋洋一氏が書いていましたが、
不動産登記の維持管理の仕事は、ブロックチェーンが代行できるというのです。
 ブロックチェーンとは、適切な日本語訳がありませんが、
ここでは、分散型共有記帳システムとしましょう。
 分散型共有記帳を人力で行えば、今の不動産登記制度でしょうが、
分散型共有記帳をコンピューターで行えば、
ブロックチェーンによる不動産登記システムとなります。
 今の世の中、「B2C」から「C2C」の時代へ移行しつつあると言われます。
「B2C」とは、「Business to Consumer」のことで、
「C2C」とは、「Consumer to Consumer」のことです。
 しかしながら、現在の「C2C」は、
疑似的なもので、本物ではありません。
 商品が、消費者から別の消費者へ移行すると言っても、
間に仲介企業が入って、手数料を徴収していませんか。
 この仲介企業の部分をブロックチェーンで行えば、
本物の「C2C」になります。
 ブロックチェーンは、消費者革命を引き起こし、企業を消滅させる可能性を秘めています。
もちろん、企業は、ブロックチェーン・システムの一部となって残ります。
 もはや、企業が大儲けをして、消費者が損をする時代は終わるのです。
消費者が、ブロックチェーン・システムを使って、
企業をコントロールする時代がやってくるでしょう。
 そういうわけで、ブロックチェーンというと、
ビットコインのような暗号通貨を連想しますが、
実は、ビットコインは、ブロックチェーンの成果の「ほんの一部」に過ぎないのです。
 多くの人は、AIコンピューターの出現に脅威を感じていますが、
本当に脅威を感じるべきものは、ブロックチェーンの出現です。
 私は、「ブロックチェーンは、21世紀最大級の発明になる」と書きましたが、
これで、その意味が、だいたい見当がついたでしょう。
 もちろん、ブロックチェーンにも弱点があります。
それは、量子コンピューターの出現です。
 量子コンピューターは、現在のコンピューターの「1億倍」の速度がありますので、
ブロックチェーンが作る「鉄壁の守り」を破壊できる可能性があります。













































































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